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自分ががんばらないと組織が回らなくなる。そんな責任感から仕事を積極的に拾いにいきながら同僚に対し「助けてくれない」「主体的に行動しない」と不満を感じている。そんな人も少なくないのではないだろうか。

しかし実は、同僚が動かないのは私達が仕事を積極的に拾いにいっているからだ。そう語るのは現役会社員・時短コンサルタントの滝川徹氏。今回は、滝川氏の著書『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング) 』より、仕事を自ら積極的に拾いにいくデメリットの解説を、再構成してお届けします。

「自分ががんばらないと組織が回らなくなる」という思い

時として会社では、誰がその仕事を処理すべきか明確に決まっていない仕事が発生することがある。昔の私はそうした仕事を積極的に拾うようにしていた。拾った仕事を自分で終わらせることもあったし、ほかの人にパスすることもあった。

いずれにせよ、その仕事が宙ぶらり(誰もその仕事に着手しない状態)にならないよう細心の注意を払っていた。これは、その仕事をやりたかったからじゃない。そうしないと誰もやらないと考えていたからだ。平たく言えば、行き場のない仕事を自分が拾いにいかなければ組織が回らなくなる。本気でそう思っていたのだ。

こうしてやる必要のない仕事を自ら拾いにいくのは、24時間365日働く人生への特急券だ。特に会社での役職や立場が上になればなるほど「自分がそうしてがんばらないと会社(組織)が回らなくなる」と思いがちだ。

しかし会社は私たち抜きでも問題なく回っていく。世界に名だたる企業のトップ経営者が代わったとしても、その企業は変わらず存続していくように。