GWを見直す時では?

日本を取り巻く環境は大きく変化している。働き方改革やワークライフバランスの浸透により、かつてと比べれば労働時間、残業時間、有給取得率は大幅に改善されている(もちろんすべてではないが)。また、従来からGWを好ましく考えない人たちもいた。GWは仕事が止まってしまう会社経営者やフリーランス、時給労働者、そして旺盛すぎる需要に追われるサービス業界の人材だ。

GWが誕生したのは1948年で今から遥か昔、「全国民一斉に長期休暇」というスタイルは現代人のライフスタイルとマッチしないと思っている。かつて、製造業が我が国のGDPの半分を占める主要産業で、工場に大量の人材が働く昭和には家族団らんを楽しむ機会としてうまくワークしたかもしれない。だが、今は違う。

依然として我が国における製造業の割合は20%を超える主要な産業である事実は否定できないものの、昭和55年以降減少傾向であり、代わりにサービス業の割合も増加している。またその他のマクロ環境も大きく変化している。

同時に価値観の多様化でワークスタイルも様々だ。自宅派が増えた今、本来の意味合いも、消費へプラスに寄与する度合いも薄れているだろう。GWという休み方を改め、その分の休みを有給取得に変えて混雑を分散する方が最大公約数的なトータルメリットが大きいのではないだろうか。

実現可能性のプロセスの立案は別の議論が必要だが、個人的にはGWは昔ほど歓迎する人はおらず、見直すときが来ているのではないかと思っている。

今年は特にGWは自宅派が増えたようだが、自分自身は昔からずっと自宅派だった。厳密にいえば、図書館や自習室で勉強をしたり、自宅で仕事をしてきた。今年も例年通り、基本は自宅で過ごし、お出かけは子供を近所の公園で遊ばせるくらいを想定している。観光地が多少の割高なのは許容できても、許容できないレベルの混雑である。そう考えるとGWは消費ではなく、自己投資がもっとも合理的なプランに思えてしまうのだ。

 

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