小池百合子氏が始動するようです。ただどうみても国政に乗り込むのではなく、都知事3選へ向けての準備です。都知事選は7月7日で「小池の東京都」のイメージが浸透してしまったので女帝は国政に打って出るよりも都知事の椅子の方が座り心地がいい、そう見えます。彼女も若かりし頃なら自分で動くこともあったのでしょう。4月28日の東京15区補選にはファーストの会で乙武洋匡氏を擁立するようです。乙武氏の展開次第では小池氏の都知事選圧勝になる気がします。なんて言っても東京都の住民は平均年齢が高いですから。
では今週のつぶやきをお送りいたします。
株式市場はバブルかインフレか?私が以前から思っていることの一つに「株価だってインフレするだろう」という点です。世の中がインフレになれば企業は価格を上げる、当然それは売り上げに反映され、売上額は前年比〇〇%増になります。では収益の方はといえば、一般論としては値上げすれば企業の利益は相当増える、これが定石です。どんなに人が好い企業でも原材料費が上がったらからその値上がり分だけ値上げします、などという話はないのです。
例えば私がカフェを経営していた時、コーヒー豆が3割ぐらい上がった際、コーヒーの金額を1割ほど値上げしたことがあります。だけど、コーヒー豆の原価はおおむねコーヒーの価格の1/10なのです。ということは本当の原価ベースでみれば3%しか上がっていないのに10%値上げするのですから儲かるに決まっています。今、カカオが超不作でチョコレートの値段はこの秋ぐらいからとんでもない価格になるでしょう。カカオ価格が3倍になっているので小売価格は最低でも5割増しから2倍ぐらいになるとみています。でもカカオが永遠に不作になるわけでもないのにいったん値上げすると元に戻さないという点に注目すべきです。
今の日本の株式市場を見ているとバブルではなく、インフレ相場に見えるのです。5月に電気の補助金無くなれば物価は0.5%ほど押し上げ要因になりますのでインフレ率は3%が見えてくると思います。もちろん、円安による輸入価格の上昇もあります。しかし、この程度のインフレは株式市場にはもっとも心地よい風になり、各社好決算で株価が上昇、そこで本当のバブルの泡がふつふつと生まれてくる、そんな流れになる可能性はあります。日本の株価は定石を無視した理不尽な動きをするので予想はしませんが、思った以上に上昇するのかもしれません。
小林製薬、紅麹、プベルル酸降ってわいたような話で記者会見でも原因不明を繰り返した小林製薬。私はこのニュースが報じられた時、「一種の異物混入」が原因のような気がしました。なぜかといえば紅麹そのものは今まで一度も健康被害があったことがなく、紅麹の成分上に不明の物質があったとは思えないからです。また特定時期に特定製品に健康被害の強い傾向がでたいうことはそこをたどるのが確率的には一番原因究明につながるだろうと思っていました。
本件は「わからない」が繰り返されてきたので私も話題に振らず、様子を見ておりました。もちろん、超素人目ですので無責任に放言ができないのですが、異物混入が一般には金属やプラスティックの破片という工場などでの原因が通例ですが、今回の場合、何らかの形で紅麹そのものにプベルル酸なるものが混入し、しかもこのよくわからない物質が人を死に至らせる作用をした可能性がある、ということでしょうか?
こんな問題にいつも対応している会社はもちろんないのですが、小林製薬さんの慌てふためきというか、対応がボロボロになってしまった様子を見る限り、青天の霹靂というよりリスクマネージメントが弱かったという気がします。会社が大きくなると誰が何をやっているかわからず、10人に仕事を振り分ければ十人十色の仕事になりがちです。当然出来上がった成果はまだら模様になってしまいます。個人的には責任を託せる人材育成、そしてその責任者が全面的にリードする仕組みを作らないと会社の危機管理は今回のような恥ずかしさを露呈させる典型的な日本型企業の弱点になってしまいます。