タイとトルコで国家元首の選挙が行われました。双方とも本稿を書いている時点で明白な結果は出ていません。タイは野党の2つの党がリードしているようですが、個人的には国が大きく変わる期待感はありません。トルコについては劣勢が伝えられていたエルドアン大統領がかなり頑張っているようで決選投票に持ち込まれる可能性も指摘されています。

国民は政権交代を望むけれど果たしてそれがどれだけ国民生活に影響するのか、そのあたりを考えてみたいと思います。

政権交代が当たり前に起きるアメリカ。とはいえ、国民生活が大きく変わるというほどではなく、政権執行をつかさどる大統領も一般的には多少の妥協が求められ、国民にとってサプライズな内政変更は比較的少ないと思います。最近ではオバマ氏のメディケアぐらいでしょうか?トランプ氏も外交ではかなり気張った演出を行っていますが、国内向けの政策では個別案件はあるものの国民全般の生活が一変したという程ではないと思います。

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むしろ、アメリカやカナダは州政府がもつ権限が大きく、そちらの政権交代の方が市民に直接的影響が大きいこともあります。個人的印象としては政治家も人の子、票が欲しいので市民に嫌われることはやらないし主張もしません。どうしても民主的というか、バラマキに近い政策が実現しやすいのは票を取り込みたいからでありましょう。