暴落前のチャートのであまり意味がないかもしれないが、DBのシステマティック勢のポジショニングはここ5年で最高水準に達していた。これが1日3%近い下落に見舞われれば当然逆噴射する。その逆噴射が引け近辺に出やすいことも分かっており、それが「1日2%以上の下落の翌日は小十字」の根拠である。

2022年の経験則では三日目は少なくとも一度は小十字から更に下値更新するというものがありこちらは2024年にはあまりワークして来なかったが、久々に「少なくとも一度は」の「一度」が金曜に実現した形となる。

GSプライムブックは勢いよくショートを構築しており、その勢いは2022年以来の最高水準に達していた。これは今後のショートカバー要因となる。

BofAのFMSでは大統領選後に現金保有比率が史上最低まで低下しており、現金比率が4.0%を割り込んだことでBofAの売りシグナルをトリガーした。先週の調整がその振り落としになったかどうか。

2024年の自社株買いは2022年以来の堅調さとなったが、年末以降ブラックアウトに入る。

NASDAQ100には4.5%以上を占める銘柄群の総ウェイトが48%を超えてはいけないルールがあるが、 ブロードコムの4.5%クラブ入りに伴い総ウェイトは52%まで上昇したため、これを40%まで削減するリバランスが12月に入る可能性が取り沙汰されている。もっともAVGO暴騰の日から既にそれをトレードし始めた気もする。

NAAIMはようやく100に到達したところでドローダウンを食らったのが非常に美しかったが、調整を経て珍しく素直に悲観化している。GSセンチメントは小康状態が続く。

実質金利対比のリスクプレミアムは2000年代で最も低い水準での推移が続いており、長期的に見たバリュエーションは引続き高い。

テクニカルは祭りの後である。一度5860までブレイクされたものの、週が引けるまでには大きく回復しており、有効なブレイクにはならなかった。5832は新たにサポートとなる。レジスタンスについては瞬間移動で下げたのであまり見当たらない。もし金曜がなければ木曜の上ヒゲ陰線上限の5930がレジスタンスとなっていたと思われるが、金曜の上げがそれを無視したためレジスタンスが消えた代わりに安値がサポートとなる。