それに偏光ガンメタリック塗装のインパネとアルミ素材を使ったセンタコーンソールが変化を与えます。ストイックなスポーツカーらしいインテリアに、誰もが高揚感を抱くことでしょう。
クルマ
2024/12/23
「速さを追求したメーカーによるチューニングカー」ホンダ シビックタイプR試乗レポート!【プロ徹底解説】
快適性と驚くべき運動性能の両立
走り出して、最初に強い印象を受けたのは遊びのないタイトなステアリング・フィール。そして、ほとんどロールしない締め上げたサスペンションであることも確認できましたが、乗り心地は覚悟していたほど悪くはありません。
シビックタイプRは扁平率30という非常にエアボリュームの少ないタイヤを装着しています。これはミシュランとホンダによる専用開発されたタイヤで、コーナーリングにはFFモデルでは世界最高レベルの横Gを発生できるほど、高いグリップ力を誇ります。
そんなスパルタンなタイヤとサスペンションでありながらも、街中を流れに乗って走っているときの乗り心地は、まずまずと言えるものでした。もちろん路面の段差を拾いますし、振動だって大き目です。それでも、ガツンというのではなく、ショックの角が丸められています。人にもよりますが、スポーツカーに乗り慣れた人であれば、“少々、硬いな”という許容範囲内で日常を過ごすことができることでしょう。この硬いタイヤとサスペンションを履きながら、このレベルの乗り心地を実現するのは、さすがにベースモデルと同時開発したメーカー・チューンの車と言える部分です。
のんびりと街中を流れに乗っているときのエンジン音も、かなり抑え込まれています。同乗者との会話を邪魔することはありません。しかし、気持ちを切り替えて、アクセルを強く踏み込めば、まさに世界が一変します。エンジン音は急激に大きくなり、トルクも一気に高まります。最高出力243kW(330PS)、最大トルク420Nmのパワーが発揮されるのです。
ターボならではのラグは、ほとんどなく、まるで大排気量エンジンのように、強いトルクがレスポンスよく車を前に前にと押し出します。420Nmもの最大トルクは、わずか2600回転で発生できるため、常に最大トルクを使えるということを意味します。正直、街中で使うには過分といえるもの。やはり、シビックタイプRの真の実力を発揮させるのはサーキットという、専用の場所が必要でしょう。
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