ホンダの誇るスポーツモデルとなるシビックタイプRの最新モデルが2022年9月に発売開始となりました。新しくなったシビックタイプRは、どのような車なのか。実際に走らせてみた印象をレポートします。文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

迫力満点なルックスでありながら実用性も十分
シビックタイプR

新型シビックタイプRの実車を前にしたときに最初に感じるのは、“ただものではない”という迫力です。ボンネットにはエンジンの熱を逃がす大きなアウトレットが設置されていますし、フロントフェンダーにも空気を通すダクトがあり、車体の後ろには大きなウイング。ディフューザーの間から顔を出す3連マフラーの巨大さにも驚かされます。2

シビックタイプR

65/30R19という、まるでゴムの皮をかぶせただけのような薄いタイヤも、なかなか他では目にしないもの。サーキットで戦うツーリングカーベースの競技車を彷彿させるルックスです。

シビックタイプR

ちなみにシビックタイプRの寸法は、全長4595×全幅1890×全高1405mm。これはスポーツカーとして見ると、非常に大柄です。トヨタのGR86やスープラ、さらには日産のフェアレディZよりも長く、幅広い車体を持っています。

シビックタイプR

シビックタイプRは、5ドアのハッチバックセダンであるシビックをベースにしているため、純スポーツカーと比べると車体が大きくなってしまっているわけです。その代わりに、シビックタイプRの室内空間や荷室は、ベースのシビックと変わりがなく、大人4人がゆったりと乗ることができるスペースを有することができます。つまり、本格的なスポーツカーと同等の走行性能を備えながらも、実用性はセダンと同じというのもシビックタイプRならではの特徴でしょう。

豪華ではないけれど、高揚感を抱かせるインテリア
シビックタイプR

シビックタイプRの室内では、赤と黒の強いコントラストを目にすることができます。真っ赤なシートに真っ赤なフロアカーペット。ステアリングの真ん中にも赤のHマーク。そしてメーターにも赤が多用されています。内装色は黒。

シビックタイプR