ドイツ東部のザクセン=アンハルト州の州都マクデブルク市(人口約24万人)で20日夜(現地時間)、市の中心部で開かれているクリスマス市場に一台の車が突っ込み、多くの訪問客がひかれ、少なくとも4人(一人の子供を含む)が死亡、205人以上が負傷した。そのうち、127人は重傷という。最寄りの病院に運ばれた。クリスマスを4日に控えた週末、多くの市民たちが家族連れで市場を訪問していた。市場内はパニック状況となった。
男は車を400メートル走行させた後、警察官に現場で取り押さえられた。犯行動機はまだ明らかになっていない。警察当局によると、犯行は単独と見られている。車はBMWのレンタカーだった。車の中に銃器や爆発物は見つからなかった。クリスマス市場は閉鎖された。
複数のメディアによると、市場内を暴走した男はタレブ・Aと呼ばれ、サウジアラビア出身の50歳の医者(精神科/心理療法の専門医)で、2006年からドイツに居住している。独週刊誌「シュピーゲル」の情報によると、容疑者は2006年3月に研修のためドイツに来て、同年7月に難民として認定されている。
男は長年活動家として、主にサウジの女性たちに国外脱出方法をアドバイスしたり、ドイツの亡命制度に関する情報を掲載したウェブサイトも運営していた。男はプラットフォームX上で自分がイスラム教の反対者であり、ドイツの極右「ドイツのための選択肢」(AfD)の支持者であることを明らかにしている。
ドイツでは2016年12月19日、首都ベルリン市中央部にある記念教会前のクリスマス市場に1台の大型トラックがライトを消して乱入し、市場にいた人々の中に突入しながら暴走し、13人が死亡、70人以上が重軽傷を負うという「トラック乱入テロ事件」が起きた。