血糖値の急降下によって低血糖状態になり、脳に糖分が行き渡らなくなると、眠気や倦怠感が訪れるのです。
また、こうした食事(それこそ、ドカ食い)を続けていると、血糖値スパイクが慢性化する恐れがあります。
そうなると、高い血糖値を下げるために、大量のインスリンが常に働いている状態が続くため、細胞が「インスリンの作用に対して抵抗性を獲得してしまう」のです。
すると今度は細胞がブドウ糖を取り込めなくなって血糖値を管理できなくなり、脳や体のエネルギーレベルが低下。
強い眠気や疲労感が常態化し、最終的には糖尿病を引き起こす危険性があるのです。
また血中の糖分が処理されず、体内の組織や細胞にたまっていくため、「糖化」という反応が起きます。
糖化は老化や認知症、骨粗しょう症のリスクを高める危険な現象です。
血糖値スパイクは、デンプン質や糖分の多量摂取のみならず、食べ過ぎや早食いでも生じうるので、注意が必要でしょう。
これが「ドカ食い気絶部」に入部することが極めて危険な理由となります。
しかし、ドカ食いによって気絶したように眠らなくとも、心地よい睡眠を誘導できる食事があります。
心地よい睡眠を誘導できる食事とは?
食事によって眠気が引き起こされる理由は、血糖値の乱高下だけではありません。
たとえば、肉、魚、チーズ、卵などの高タンパク質食品は「トリプトファン」というアミノ酸を含んでいます。
実はこのトリプトファンはその後、神経伝達物質である「セロトニン」の合成を促すのです。
セロトニンは”幸せホルモン”とも呼ばれ、脳の興奮を抑え、心身をリラックスさせて、気分を落ち着かせる効果があります。
これによって、心地よい眠気が誘導される場合もあるのです。
こちらはドカ食いに伴う血糖値スパイクで発生した眠気とは違って、体に悪いものではありません。