シーズンを無敗で終えたのは、これまでのところアーセナルだけだ。いずれ他のチームが同じ偉業を達成する可能性は十分にあり得るが、49試合連続無敗という記録は驚異的だろう。この記録が生まれた当時、アーセン・ベンゲル監督が率いていたチームは、技術的に優れていただけでなく、勝利が必要な場面では激しい競り合いにも対応できる強さを持ち合わせていた。
2024/25シーズンのプレミアリーグの競争の激しさを考えると、この記録を超える50試合連続無敗に到達するのは想像を絶する偉業ではないだろうか。ジョゼップ・グアルディオラ監督率いる全盛期のシティですら、それを成し遂げられなかったことを考えると、この記録の凄さが一層際立つ。
ホームでの連続無敗試合数の最多記録
チェルシー(スタンフォード・ブリッジ)86試合
記録期間:2004年3月20日~2008年10月5日
ホームで86試合無敗とは、まさに“要塞”と呼ぶにふさわしい記録だ。この記録は2008年、シャビ・アロンソ(現バイエル・レバークーゼン監督)のゴールでリバプールが勝利を収めたことで終わりを迎えた。2017年4月から2021年1月までの期間には、そのリバプールがホームのアンフィールドで68試合連続無敗を達成したが、それでも記録には17試合及ばなかった。
このチェルシーの86試合ホーム無敗記録達成において、当時のジョゼ・モウリーニョ監督(2004-2007、2013-2015)の功績は非常に大きい。“スペシャル・ワン”と呼ばれた同監督は2004/05シーズンと2005/06シーズンにプレミアリーグを連覇し、スタンフォード・ブリッジをイングランド中のチームが恐れる場所へと変えていた。このスタジアムには独特の雰囲気があり、対戦相手は試合開始前からすでに敗北を予感してしまうほどだったといわれている。