相手に気持ちよく仕事を引き受けてもらうための2つの条件

人は基本的に誰かの役に立ちたいという欲求を持っている。自分のしたことで相手の状況が改善されたならば、どんな些細なことであったとしても嬉しいはずだ。もちろん例外はある。それは自分自身に余裕がないとき、あるいは負担を感じることをお願いされたときだ。

昔の私もそうだったが、時間に余裕がないなか頼みごとをされると「いや、それくらいネットで調べて自分で解決してくれ」と思ってしまう。また、たとえ自分が得意なことだったとしても「いや簡単に言うけど、それ完成させるのにどれだけ時間がかかると思ってんだよ」と思うことであればさすがに嫌になるだろう。

相手に気持ちよく仕事を引き受けてもらうためには、次の条件を満たすこと。そうすれば相手が喜んでやってくれることを私は経験を通して学んだ。

頼む相手側に多少でも余裕がある(少なくとも一杯いっぱいではない)。 依頼内容が相手にとってそれほど負担ではない(相手が得意ならば、なおよい)。

この気づきを得られたのは大きかった。仕事を頼むことに罪悪感を感じなくなったからだ。頼む相手をきちんと選び、タイミングを間違えなければ、自分が苦手な仕事でも相手は喜んで引き受けてくれる。

苦手な仕事はどんどん人にお願いしよう! ただし忘れてならないのは、対応してもらえたときはきちんと感謝の気持ちを伝えること。役に立ちたいという相手の気持ちに甘えず、「忙しいなか対応してくれてありがとう。とても助かったよ」と言葉にして伝えよう。それこそが円滑なコミュニケーションだ。

滝川 徹(タスク管理の専門家) 1982年東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、内資トップの大手金融機関に勤務。長時間労働に悩んだことをきっかけに独学でタスク管理を習得。2014年に自身が所属する組織の残業を削減した取り組みが全国で表彰される。2016年には「残業ゼロ」の働き方を達成。その体験を出版した『気持ちが楽になる働き方 33歳大企業サラリーマン、長時間労働をやめる。』(金風舎)はAmazon1位2部門を獲得。2018年に順天堂大学で講演を行うなど、現在は講演やセミナー活動を中心に個人事業主としても活動している。

■仕事の依頼に「即OK」する前に必ず確認すべき2つの急所(滝川徹  時短コンサルタント) ■上司の評価を下げずに「NO」を伝える賢い言い方(滝川徹 時短コンサルタント) ■メールチェックと返信は別タスクにすると時間管理がうまくいく(滝川徹  時短コンサルタント) ■あなたの仕事が際限なく増える原因は「不安」にある(滝川徹  時短コンサルタント) ■効率を追求しても長時間労働からは抜け出せない(滝川徹  時短コンサルタント)

編集部より:この記事は「シェアーズカフェ・オンライン」2024年5月9日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はシェアーズカフェ・オンラインをご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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