20-30年前にはカナダにも輸出入業務を手助けするコンサルタントがかなりいました。彼らは日本の商品をカナダに輸入するまでの手伝いをするのです。これは国際マーケティングの範疇では第一期にあたる「国際貿易コンサル」の領域でした。それこそ、弁護士を見つけ、会計士を紹介し、事務所はどうする、と言ったイロハの部分のコンサルをします。ところがそれだけじゃビジネスができるわけがないのですが、日本はここで止まってしまったのです。何故か、と言えばバブル崩壊後、「本業回帰、海外からの引上げ」を銀行主導で行ったため、人材もビジネスも枯渇したのです。
今、私が思うのは日本の様々なものを作る想像力と手先の器用さ、創意工夫の能力を国や地域ごとにマーケティングして最適なものを最適な形で提供する販売戦略とそれに見合った商品の日本からの輸出事業、これを私は第二期と称しますが、を展開すべき時期にあると考えています。
何が違うのか、と言えば第一期は売る側が主導するマーケティングに対して第二期は買う側が主導するマーケティングだということです。そして買う側がこんなのが欲しい、というものをマッチングさせて日本からその商品やサービスを提供できるようにする、これはあまり着眼されてないかったマーケティングだと思います。そして種類が豊富な日本にはそれに見合う商品がある可能性が多いということです。
日本の持つ潜在的能力は世界でも突出しています。これは断言できるし、保証してもいいでしょう。ただ、その見せ方が下手だったし、海外から見ると「そんな商品があるならもっと前に知っていればよかった」ということばかりだったのです。つまり、ビジネスコミュニケーションがほとんどなかった、これが才能を埋もれさせていた理由とも言ってよいでしょう。
私はこの辺りを来年あたりから少しずつ探ってみたいと思います。そしてある領域において実験的にカナダでの輸入ビジネスを展開したいと考えています。今、既に書籍やアニメ関係では輸入事業をしており、輸入のイロハは既に持っているので他の事業領域への展開はさほど難しくないと思っています。実に楽しみな2024年になりそうです。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年12月22日の記事より転載させていただきました。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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