1月11号のNew England Journal of Medicine誌に「The Overdose Crisis among U.S. Adolescents」という記事が掲載されていた。最近、わが国でもメディアなどで薬剤の過剰摂取(オーバードーズ)が取り上げられているが、米国では青少年のオーバードーズが危機的状況に達して社会問題化しているという内容だ。
米国での小児死亡原因は、1位が銃関連のものである。日本では考えにくいが、米国では日常となっている。2位の交通事故でありうる話だ。そして、恐ろしいことに薬物過剰摂取は第3位となっている。
成人の薬物関連死亡率は、医療用麻薬の拡散に伴って約十年にわたって増加傾向にある。しかし、14歳から18歳の青少年に関しては5年ほど前まではさほど心配するような状況ではなかったが、以降、増加に転じ、2022 年には青少年約2万人に一人が薬物過剰摂取で亡くなっている。