それが「双龍風雷図」と呼ばれる襖絵。辰年の今だけ飾られている襖絵で、現代水墨画家の堂野夢酔氏の作だそうです。阿形、吽形の顔をした二匹の龍が天を泳ぎ、その両脇で風神、雷神が龍の周りを固めているという構図の墨絵でかなりダイナミックな作品に仕上がっていました。
こちらは写真撮影不可でしたのでご興味ある方はぜひ3月18日までにこちら雲龍院にお越しいただき見ていただきたいと思います。
雲龍院は総本山泉涌寺の別院であり1372年、後光厳天皇の勅願により建立されました。応仁の乱で一時消失しましたがその後再建されています。
入り口を入ると早速雲龍の衝立が出迎えてくれます。見る角度によって表情が変わるそうですよ!左下にちょこんと座っているのは雲龍院のマスコット小竜ちゃんです。
本殿には多くの部屋がありますが、こちらは蓮華の間。4つの襖の向こうにはそれぞれ椿・灯籠・紅葉・松を眺めることができ、違った趣の景色を楽しむことができます。
悟りの窓は円の両端を障子で遮っています。窓の向こうの景色は季節ごとに違った姿を見せてくれます。あなたはこの窓を眺めて何を悟りますか?
この特別展示期間中は観光客もやや多めになっていますが、普段は静かな寺院だそうです。悟りの窓をゆっくり眺めて自分なりの悟りを開いたり、静かに金を叩くような音を奏でる水琴窟の音色を聞いて時間を過ごすのもいいかもしれません。
京都洛南の干支めぐりを終えると坂を下り、東福寺駅へ戻りました。昨年はなかなか苦労の多い年でしたが今年は昇り龍のように上昇気流に乗って運気も上昇していくことを切に願いました。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2024年1月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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