今年は辰年。多くの方が辰にまつわる寺や神社を巡り歩いたのではないかと思います。
わたしもそんな「干支参り」をした一人。
やってきたのは京都・洛南。旅の始まりはJR・京阪の東福寺駅です。
瀧尾神社東福寺駅から4分ほどで瀧尾神社という神社に到着します。
東福寺には何度も来ているのですがこの神社に来たのは初めてです。普段なら観光することなどなく素通りしてしまうような町の小さな神社。そんな神社に今、干支参りをする参拝客が列をなしています。
参拝客のお目当てはこの拝殿。ここに普段は見ることができない素晴らしい龍の彫刻が飾られているのです(500円の奉納が必要です)。
拝殿の天井を見上げると見事な竜の彫刻が天を泳ぎます。江戸時代の彫物師・九山新太郎の作品だそうです。神社や寺院などで龍の絵はよく見かけるのですが、このような立体の彫刻は見たことがありません。
あまりにもリアルな龍なので、一時は夜、龍が動き出して水を飲みに行っているという実しやかなうわさがたち、金網が張られたことがあったとか。もちろんそんな訳はなく、その金網は今はありません。
この本殿は貴船神社奥院から移築されてきたもので、小さい神社ながらこの本殿や先ほどの拝殿を含めた8つの建物が指定有形文化財に指定されています。
瀧尾神社の拝殿はいつでも昇れるわけではありません。辰年の特別拝観は1月31日まで(木曜をのぞく)の9:00~16:00となっており、通常の期間は拝殿の下から眺めることしかできません(結構見にくい)ので、干支参りに出かけたい方は是非この期間にお出かけください。
雲龍院瀧尾神社の参拝を終えて、東に向かって坂を登っていきます。月輪山と呼ばれる山の麓にあるのが泉涌寺(せんにゅうじ)。真言宗泉涌寺派の総本山であり、皇室の菩提寺でもある皇室に所縁の深い寺院です。
泉涌寺の中は非常に広く、寺の中にさらにいくつもの寺や神社が点在します。目的の雲龍院はこの山門から歩いて10分。
両側に木が茂る道を歩いて行った先にあります。
雲龍院の門前にやってきました。先ほどの瀧尾神社同様、ここでも今特別に公開されているものがあります。