黒坂岳央です。

本人には悪気はないのに、なぜか嫌われてしまう人がいる。自分は学生時代からそうした相手と対峙することがあった。相手はまったく悪気を感じてない印象を受けるが、こちらは「あまり一緒にいたくないな」と感じて距離を取りたくなってしまうのだ。相手に悪気はない分、面と向かって問題点を指摘することもはばかられ、気がつけば周囲から人がいなくなってしまうという残念なパターンである。

今回、その原因について言語化することに挑戦したい。

koumaru/iStock

失言が多い

悪気なく嫌われる人はとにかく失言が多い。

上から目線に感じるような発言をしたり、明らかに相手のコンプレックスを刺激してしまいそうな欠点をわざわざ口に出してしまう。招かれざる失言に空気が凍りつき、本人も失言に気づいて取り繕うが一度出した言葉はもはや引っ込めることができず、その後は相手から敬遠されてしまうというシーンを何度か見てきた。

その理由はシンプルで、言語能力によるものだ。「この発言で相手や周囲はどう感じるか?」というフィルターを通して慎重に言葉選びをすることはなく、感じたことや思ったことをそのまま無編集で出してしまっている。「なんで怒るの?事実じゃないか」という人がいるが、感じたことをそのまま口に出すとトラブルの元である。

この場合、何をいうか?ではなく何を言わないか?という沈黙の偉大さを理解するのだ。上から目線に感じる発言も、マウントを取ろうというより、マウントに感じない発言へ編集する力が不足していることに起因する事が多い。

幸いに失言は治療可能だ。そうした話し方の書籍は世の中に山ほどあり、それを徹底して実践するだけで大きく改善ができる。自分自身、恥ずかしながら昔は失言しては怒られる過去を持っているため、必死に勉強して改善をした。