また、そうした状況でなくても旧友と久しぶりに会うと距離を感じる事が少なくないのだ。一度だけ中学生の同窓会にいったことがあるのだが、酒が入って喧嘩をはじめてその仲裁に入ることになったり、「あいつ気に食わないから先輩に頼んでしばく」と子供じみたことを言われたり、昔のクラスメイトとの力関係の認識が続いており「ちょっとジュース買ってきて」みたくパシろうとしてきたりと、あまり気持ち良い関係にはならないことが多かった。

筆者はタイトルの通り、人間関係リセット症候群の感染者である。合わないと思ったら離れればいい。なんともドライで冷たいと感じるかもしれないが本来、他人との距離感なんてそのくらいでいいと思っている。お互いにリスペクトが維持できない関係は、必ず片方が重荷に感じるものなのだ。そうした窮屈でしんどい人間関係に我慢するのは、会社の上司部下だけでいいのではないだろうか。

どちらかといえば、高齢者はよりウェットで深い人間関係を好む傾向にあると感じることが多く「あなたは冷たい人だ」と言われてしまったこともあった。だが自分は「合う人と合う部分だけでお互い快適に付き合う」でいいと思っている。

自分は海外へYouTube動画を英語で発信するチャンネルを持っているのだが、毎回、動画にコメントをつけてくれる熱心なギリシャ人視聴者がいる。筆者の思考や価値観を理解したい、お互いの文化の差異を冷静にわかった上でリスペクトを持ってコミュニケーションを試みたいという姿勢が伝わってきて大変嬉しく感じる。日本人同士でもこれほど心通おうというコミュニケーションを感じることは少ないので、地球の裏側で価値観や相互理解の手を差し伸べられることは大変うれしい。そう、世の中には80億人も母数がいるのだ。合う人だけ合う部分で付き合う、間違っても自分と合わない人にまで必死に媚びたり顔色を伺って自分の人生を消耗する必要はないだろう。

 

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