黒坂岳央です。
「人間関係リセット症候群」というワードがXとYahoo!ニュースでバズり、賛否両論を巻き起こしている。
「人間関係リセット症候群」を知っていますか?衝動的に全ての人間関係をバッサリ切ってしまう行動のことで、精神面における「現代病」と言われています。自分や身近な人がこのような状態になった時、どうすればいいのでしょうか。W4xt90prSS#テレ東プラス #Yahooニュース
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) December 4, 2023
「疲れたら無理に付き合わなくていい」という賛成派の声や、「自己中で一方的。離れられる側の気持ちを考えて」という反対派の声があった。この現象に対しての個人的見解を述べたい。
煩わしい人間関係をリセットできる現代結論から言えば、個人的に人間関係リセットには賛成である。
昭和は人間関係は簡単に切ることは許されなかった時代だった。バブル期はモーレツ社員という言葉が生まれ、今とは比べ物にならない残業で一日の大半を会社で過ごす人が多かった時代である。一企業内の極度に狭い人間関係のコミュニティではみ出し者になれば身を滅ぼす結果になる。転職も起業も投資も今ほどフランクに手を出すことができない。多少人間関係に疲れても我慢して付き合うことを余儀なくされただろう。
一方で現代は人間関係は希薄になり、生きていくための選択肢は無数にある。SNSにおける人間関係は1秒でくっつき、1秒で離れるドライさがあり、合う人だけと付き合い、合わない人とは距離を置く、そんなワガママスタイルが許される。今でも組織で行動する会社員の世界で人間関係を無碍にすることは難しいが、実力があればフリーで自分がお客さんを選ぶ人もいる。個人投資家になれば、付き合う相手は相場でありもはや人間ではなくなる。
令和は煩わしい人間関係をリセットしても生きていける、そういう時代なのだ(家族は別)。
ズッ友は本当に理想なのか?学生時代からの旧友と仲良くしたり、地元の友だちを大事にするズッ友という考え方がある。別にそうする人を否定するつもりはないし、特に高学歴エリート層ではクラスメイトが医師、弁護士、経営者、投資家と有力者ばかりになるから、そういったズッ友が社会的な人的ネットワークの強みになる事実はあるだろう。
一方で筆者のように20代前半まで「できない側」の人間には、ズッ友の良さが頭では理解できても肌感覚ではわからないということが起きる。過去記事にも書いたが、地上波テレビに出たりYahooニュースや雑誌に載るとそれを見た旧友から連絡をもらうことがある。個人的にそうした連絡は嬉しいし、ぜひ食事でもしながら久しぶりに楽しくしゃべりたいという考えはある。だが、これがなかなかうまくいかない。こちらは損得勘定なしでただ楽しく話したいと思っていても、相手からお金を貸してほしいとか仕事がほしいといった金銭的メリットを求められることが続いたからだ。久しぶりに会うと「今お金に困ってて…」と切り出されると「会ってくれたのはお金目的だったの?」と残念に感じてしまうことがある。