最適な解決策への道

被害者側が憎悪感情を異様に増幅させエコーチェンバーを自覚なく形成している状態では、冷静な議論は出来ない上に、それによる無駄なトラブルに、筆者は巻き込まれたくない。

彼らの趣意は高邁崇高、その主張は誠に勇猛果敢で、彼らの高尚な理念を筆者は理解できない。

彼らの主張は勇ましいが、客観的な被害の根拠の継続的な提示が無いので、筆者は賛同しかねているところではある。

筆者がX上での「日本人煙害被害者たち」との議論や関与をしないのもこれらの理由による。

筆者はこのような無謀・無戦術と言える被害者団体・環境問題活動家や集団訴訟の類には現状では一切関与しないし、気候変動など環境詐欺には関心を持たない。

もちろん組織を作る気も参加協力する気も現状では「無い」。

それが最良かつ効果的効率的な解決策に繋がるとは全く思えないからである。

最良の策は、各者が自身の被害を示すために煙害を長期間測定記録を実施し、その被害状況・証拠を充分に揃えてから議員に聞いてもらうことから始める、これが現状では最も良い正攻法であろうと筆者は考える。

地味で小さな一歩を踏み出せないなら、大きな結果は決して得られない。

行政府は薪ストーブの測定はしない

被害者側だとはいえ、虚偽や不明確な情報をSNS上で喧伝流布する行為も疑問である。

例えば「市町村で地域の薪ストーブ家屋周辺の煙を測定調査している」との言説も有るが、筆者が調べた限り、日本国内の自治体が「薪ストーブ家屋周辺の煙の測定調査をした」という例は未だ無いはずである。

筆者の私的な測定調査はこの地域の実態を示すものであり、気象条件などの異なる他地域にはそのまま適合しない。

また、薪ストーブ家屋周辺だけを測定調査しても研究としては無意味で、隣接する複数の官設測定局の値もバックグラウンド値を得る比較対照群として必要である。

そもそも行政は、薪ストーブ迷惑問題は「カーボンニュートラル達成のために無視」であり、煤煙問題は「不存在」であり、「民対民の問題」であるから行政は制限も調査もしない、というのが全国共通の姿勢である。

もちろん「薪ストーブも公害カテゴリに入れた」神奈川県葉山町でも同様で、筆者の調査以外に葉山町が調査をする姿勢は未だに全く無い。

昨シーズンに引き続き、今シーズンの調査結果を来春、葉山町に対し突きつけるのが或る意味で楽しみではある。

なお、筆者の提示する測定値やグラフ等はすべて、無断転載使用を禁止する。

測定を否定する当事者には全く不要であろうが、もし煙害被害者各位が必要であれば、何らかの方法で筆者に連絡を頂ければ許可する用意は有ることを付け加える。

編集部より:この記事は青山翠氏のブログ「湘南に、きれいな青空を返して!」2023年12月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「湘南に、きれいな青空を返して!」をご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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