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(前回:再生可能エネルギーの出力制御はなぜ必要か)

火力をさらに減らせば再生可能エネルギーを増やせるのか

再生可能エネルギーが出力制御をしている時間帯も一定量の火力が稼働しており、それを減らすことができれば、その分再エネの出力を増やすことができるのは事実だ。しかし実際には天候の変化や夕方の再エネ発電量の減少に備え火力等の電源を待機させておく必要がある。

図1 一日の電力需給イメージ出典:経済産業省

この日の例では、日中の時間帯で揚水発電が水をくみ上げることで再エネの出力制御を極力抑えるようにしているが、夜間に必要となる発電量を昼間に必ずしも貯めきれているわけではない。また、揚水発電の効率は約70%で、つまり3割ほどが目減りしてしまうことにも注意が必要だ。