本書は、歯科医師であり心理カウンセラー・メンタルトレーナーの著者が書き下ろした心理学メソッド本です。アンガーマネジメントなどと同じく、ネガティブを制御するような心理療法プログラムと考えればわかりやすいでしょう。
「五感の魔法:あなたが主人公になる人生好転の脚本を創る方法」(松谷英子著)ごま書房新社
自己肯定感が低い人がいる「毎日の生活が閉塞感につつまれている」「なにをするにも気乗りしない」。それでも何かを頼まれると断ることができません。「嫌われたらどうしよう」「気まずくなったら困る」と思ってしまうからです。結果的に不安が先に立ち流されてしまうのです。
しかし、本当にそれでいいのでしょうか? 心の底ではいまの自分にピリオドを打ちたいと思っているのではありませんか? 変化したいのなら実行に移すしかありません。
自己肯定感が低いために、自分よりも人のことを優先してしまう人がいます。それは断れない行動として表れてしまいます。まずは自分の行動を見つめ直さなくてはいけません。
日常で問題が発生すると人はネガティブな意識に陥りやすいものです。問題を必然と考えて「これは自分らしく生きるために必要だったことだ」と考えることができれば、大きな成長があるでしょう。自分軸で生きていると、何か問題が起きたときも「成長するために必要な問題」として前向きにとらえることができます。
「問題は起こしてはいけないもの」として理解するものですが、強すぎると強迫観念になってしまうことがあります。しかし、「自分らしく生きるメッセージだ」「この問題は必要なことだ」と考えれば肯定しやすくなるものです。
自己肯定感が高まれば「自分はどうあるべきか?」という問いが生まれます。迷ったとき、問いは自分を前に進めるきっかけを与えてくれます。
「自己肯定感」は、「私は私、他人は他人」という決意表明により高まります。決意表明によって自分と他人の間に境界線を引くことができるからです。何があっても「それが私。それも私」と受け入れば気持ちも楽になるものです。しかし、多くの人はそれができません。