マインドマップとの違いはなに?

グラレコは記録に残した場面が終わったあとも、場の臨場感を思い出させる力があります。そういえば、同じように記録に残しながら思い出させる手法がありました。その時、マインドマップを思い出していました。

マインドマップは教育者のトニー・ブザンによって考案された思考の表現方法です。10余年前、コンサルティング会社、研修会社を中心に爆発的に広まりました。現在でも、使っている人は多いようですが耳にしなくなりました。

マインドマップは、思考を整理したりアイデアを発想したりするのに有効な手法ですが、使えない場面が多いのです。バラバラの情報を一つのテーマに関連付けて整理するのが得意ですが、すでに整理された情報や要点が明確なテーマに対しては向きません。

すでに整理されているということは、マインドマップを使わなくても、内容が理解できるからです。さらに、マッピングのデザインにこだわりすぎたり、全ての情報を詰め込もうとしたりすると手間がかかり、思考が停止してしまいます。

つまり、同じ思考を整理するためのマッピングであってもグラレコのほうがはるかに理解しやすいし、便利だと言えるわけです。グラレコはこれからも発展していくと考えています。

コミュニケーションの多様化に対応できる、グラレコは、言語や文化の違いを超えて、情報や感情を伝えることができます。オンラインやリモートでも活用できるので、コミュニケーションの形態が変化しても適応できます。

知的創造力の向上に貢献できるグラレコは、自分の思考を整理し他者を理解ことにも役立ちます。教育やビジネスの場面に活用し、社会課題の解決に寄与することが期待されています。

尾藤 克之(コラムニスト、著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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