秋篠宮ご夫妻がお子さま方の教育環境を整えるにあたって、“脱学習院”を鮮明にされたことには、宮内庁内に衝撃が広がりました。

それは佳子さまも同じように困惑されたはずでしょう。秋篠宮家が“将来の天皇”を養育するにあたって、皇室の因習にとらわれず臨んでいると示されたかったのかもしれません。しかし佳子さまにとっては、これまで学習院で学ばれてきたことが否定されたようにお感じになったと思います。

いったんは学習院大学に進まれた佳子さまは、ご両親の“脱学習院”というご意向も背景にあり、思い描いていた学生生活像の修正を余儀なくされた部分もあったでしょう。

私は、皇族への批判的意見を控えるのは、おかしいと思う。そんなのは、世界でタイの王室くらいしかしていないし、タイではそれがいつか爆発して王室を危うくするという意見すらある。

一定の敬意を持ちつつ、批判的意見もコンスタントに寄せられてこそ、皇室もそれを参考にして行動されることができるのである。

美智子さまへの批判は、ご在位中はタブーで、時として溜まった批判が爆発して、それが原因で美智子さまが気に病まれて体調を崩されたりした。

雅子さまは、はじめはあばたもえくぼ式の絶賛、ついで袋たたき、そしていまは、心ならずも公務の量を平成の御代と比べて大幅に減らされている厳しい現状なのに、大絶賛だ。

紀子さまは、3LDKのプリンセスという好感と玉の輿への羨望が入り交じった妬みとが交錯して始まり、雅子さまとの比較で褒められ、いまは、ほとんど理由不明の大バッシングだ。

こんな調子では、悠仁さまのお妃になりたい方も引いてしまいそうだ。上げては落とすというのはもう止めてほしいものだ。

ちなみに、本記事では、基本的には美智子さまの素晴らしさを分析し解説することが主眼だが、限界とか議論がありそうな所も少し遠回しだが以下のようにふれている。

一方、ご退位のときに、少し心残りであっただろうと思うのは、皇族の結婚、教育、宮内庁の監督をはじめとする、皇室のいわば「女将さん」としての統率についてだ。皇位継承候補が少なくなっている現状などを見ると、この方面では、たとえば、大正天皇の貞明皇后などに比べるともの足りない。だが、これは、平民出身というハンディはやはり重かったということだろう。

いずれにせよ、上皇陛下ご夫妻のあまりにもストイックな公務や私生活での姿勢は、後継者にとってつらいほどだ。

また、「良妻賢母」という古典的な女性像が生き延びたのは、良くも悪くも美智子さまあればこそという人もいる。

また、これも議論されることが多い天皇皇后両陛下のリベラルな考え方が、上皇陛下と美智子さまのどちらに由来するのかは微妙なところだが、少なくとも正田家がリベラルで知的な家風であることは確かで、美智子さまも昭和30年代に青春を過ごした人らしい傾向の、社会性の高い本を好む読書人だ。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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