翌月であればともかく、半年後、1年後になれば、何が起こるかわかりません。そんな不確実な内容のままでお客様の予約を取ることは、職人として許せない。自分を厳しく律しているような妥協のない姿勢を感じて、さらに好感を持ちました。
こちらのお店のような人気店であれば、おそらく1年後、2年後の予約まで埋めることができるでしょう。そうすれば、安定した売り上げが計算でき、お店に経営としては安定するかもしれません。
最近では、5年待ちといった人気飲食店もあるようですが、そこまでになると果たしてお店のスタッフも自分も生きているのだろうかと不安になります。
長期の予約を受け付けるお店の中には、予約を1年間違えて来店する人もいるようです。
1年先、2年先の特定の日に今から食べるお店を決めておく。そこまでする価値があるお店が果たしてどのくらいあるのでしょうか?
次回の予約を受けてもらえなかったのは残念でしたが、職人気質の筋の通った姿勢に、また来たいという気持ちが更に高まりました。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年11月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
【関連記事】
・「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
・大人の発達障害検査をしに行った時の話
・反原発国はオーストリアに続け?
・SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
・強迫的に縁起をかついではいませんか?