奇跡的に予約の取れた築地のお寿司屋さんにランチに行ってきました。お鮨、お酒のクオリティにも圧倒されましたが、それ以上に若き親方のお鮨に向き合う姿勢に感銘を受けました。
8席のカウンターしかないお店で、考え抜かれたメニュー構成。最初のおつまみから最後の卵焼きまで、一切の妥協はありません。
そして、以前修行していたお店の親方を心からリスペクトして、今も感謝の気持ちを忘れない律義で謙虚な方でした。
人気店になって予約が取れなくなると、調子に乗って天狗になったり、値段だけ上がってクオリティが下がっていく残念なお店が多い中、インスタグラムなどのSNSも一切やらず、お店のカウンターに向かっているお客様だけに全力で向き合う。
その潔さに古き良き日本人の姿を見たような気がしました。
そしてお会計もこれだけのレベルとは思えない良心的な金額です。
当然のことながら、次回の予約をしたいと思ったのですが、何とこちらのお店は毎月初にしか予約を取らないとのこと。しかも、電話だけです。
お店に行った人でも、また電話をかけて激烈な競争で予約を取らなければなりません。
その理由について、親方は「来月までしか自分とスタッフが充分な体制で満足できるサービスを提供できることを確認できないから」だと説明していました。