大御所は宮沢賢治
「オノマトペ」の説明に忘れてはいけないのが、宮沢賢治です。日本文学において、宮沢賢治は「優れたオノマトペの神様」や「オノマトペの達人」と、称されています。独自の創作オノマトペが作品の至るところに現れ、読者の魅力を引き付けます。
(1) なんでも構わないから、早くタンタアーンと、やって見たいもんだなあ。
(2) 林の中をなきぬけて、グララアガア、グララアガア、野原の方へとんで行く。
(1)は、猟で獲物を仕留める音です。「注文の多い料理店」の冒頭で使われています。(2)は、「オツベルと象」の一節です。象の群れが勢いよく走っていく様子を表現しています。
擬声語・擬態語は多用しすぎると、文章が子どもっぽくなる傾向もありますが、状況を描写するには秀逸なテクニックなので覚えていて損はありません。表現の引き出しが増えて、文章力が磨かれていきます。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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