いろいろなお店で外食をする機会がありますが、お寿司屋さんや懐石料理のお店のような伝統的なお店のオーナー(親方)の仕事のぶりを見ていると2つのタイプがあるように感じます。
1つは職人気質の料理人です。お店を繁盛店にして、規模を拡大し儲けることよりも、自分の満足できる店づくりを目指す。ストイックにクオリティーを高めることに注力するパターンです。
もう1つは商人気質の料理人です。職人としてのクオリティーを維持しながら、飲食店をビジネスとして捉え、規模や収益の拡大を狙う。マーケットに合わせて柔軟に対応できる人です。
職人気質の料理人の方が良いとは限りません。1人よがりで、客が萎縮してしまうような緊張感をもたらす気難しい料理人は、腕が良くても私は好きにはなれません。
逆に商人気質の料理人は、金の亡者のような悪い印象を持つかもしれませんが、私は嫌いではありません。
飲食業も資本主義社会において利益を追求するビジネスの1つであり、顧客に高い満足度を提供し、高い収益を上げるのは、商売の基本と言えるからです。
親方に華があって、客あしらいが上手い。1年も2年先の予約を受け付け、価格をしっかり上げていく。お土産やコラボ商品なども企画して売り上げを伸ばしていく。メディアの露出も積極的で、SNSも活用している。
こんなお店は、間違いなく商人気質の人がやっているお店です(笑)。