ポケモンの驚異的集客力

 志摩スペイン村では開業30周年記念企画第3弾として、『「ポケットモンスタースカーレット・バイオレット」ポケモン課外授業 in 志摩スペイン村』と題し、今年6月29日から9月23日までポケットモンスターとコラボしている。

 ポケモンは、元はゲームだが、アニメ化されたほかカードゲームとなったことで世界中に人気が拡大。関連ゲームソフトの累計出荷本数は4億8000万本を超え、9言語に対応。カードゲームに関しては累計製造枚数648億枚以上、15言語で93の国と地域で販売されている。テレビアニメも192の国と地域で放送されており、世界中に熱狂的なファンがいる。

 ポケモンのコラボイベントは、各地でさまざまな社会現象を生み出すほど、多くの人が集まる。たとえば、ポケモンのスマホゲーム「Pokemon GO」のイベントが世界各地で行われているが、今年5月30日~6月2日に仙台市で行われたイベントでは、3日間で少なくとも26万人のプレーヤーが参加したと発表された。2017年には横浜でのイベントに1週間で200万人が集結したとも報じられており、多くのファンを動員するパワーがあることを見せつけた。

 そのような集客力のあるポケモンが、志摩スペイン村において、普段では想像できないほどの来園者を集めたのだ。志摩スペイン村のキャパシティを大幅に超える来園者により、大混雑を引き起こしたといえる。

 ちなみに、来園者たちの帰宅時間に、近畿鉄道で分岐器の破損およびポイント故障が発生し、電車の運行が止まり、鵜方駅には人があふれたという。駅周辺には宿泊施設も多くはなく、帰宅難民も発生したとの報告もある。

 道路で発生した事故渋滞や、電車設備の故障運休は不運としか言いようがないが、悪いことは重なるという典型的な事例となってしまった。

(文=Business Journal編集部)

提供元・Business Journal

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