■なぜこれで「51点」が「満点」に?

高校2年生の3学期以降、事実上「数学を捨てた」身としては、「何か数学的に面白いことが起こっているんだろうなぁ…」というのが、正直な感想であった。

そんなポンコツ文系男子の様子を察したのか、なっつさんは「今回使われている『5!』の『!』は、文章で驚きや感嘆などの感情を強調するときに使われるものとは違い、『階乗』という数学で用いられる記号になります」と、説明しだす。

「階乗」は一般的に「ある正の整数から1までの整数の積」を指し、例えば今回の「5!」ならば「5×4×3×2×1=120」という値になるのだ。

さらに、なっつさんは「学習するのは高校で、数学A『場合の数』という単元で学習します」「階乗の記号に『!』が使われている理由としては、『驚くほど大きな数になるから』という理由があるそうです」と、非常に丁寧に説明してくれた。

「階乗」に関する情報が完全に記憶から抜け落ちており、高校時代の先生に全力で謝罪したい思いである。森田先生、本当にごめんなさい。

テストの満点が「120点」で、且つ「51点」を取得した場合しか使用できないという、非常に限定的なテクニック。しかし人生、いつどこで何が役立つか分からないので、ぜひ世の文系諸君も「知的なライフハック」として覚えておこう。