でも、そんなところまでプロンプトの形に整形して入れていたのでは、ものすごく手間がかかりますし、プロンプトが複雑になる結果、「雛形を一生懸命に埋めたのに、結局思うような出力を得ることができない」……というなんとも本末転倒な結果になってしまうこともあるわけです。
あなたの仕事内容、キャリア、資格やスキル……こうした情報を毎回プロンプトとして入れるのは、生産的だとは言えません。
プロンプトは生成AIに考えてもらう方がかんたんで正確もうひとつの理由。実はこうしたプロンプト偏重の考えは、生成AIの良さを活かしきれないという盲点もあるのです。これはコロンブスの卵のような発想になりますが、プロンプトは生成AIに考えてもらう方がかんたんで正確なのです。
たとえば、何かしらのビジネス原稿を書きたいと考えたとき。プロンプト重視のやり方だと、原稿のテーマを伝え、ボリュームを指示し……と思いつくことを一度に入力していくことになります。そして出力結果を見ると、「あ! 文章テイストを指示するのを忘れた」……こんな風に、入れ忘れが出ることも多いでしょう。そこで、生成AIに聞くのです。
「これから、文章執筆のサポートをお願いしたいのだけれど、どのようなことを伝えればいいか、項目を教えて」と。
そうすると、生成AIはプロンプトを考えてくれます。あとはその項目に沿ってプロンプトを入れるだけ。「あなたがやりたいこと」を伝え、「そのためにどんなプロンプトが必要か」を聞けば、そのプロンプト(項目)は生成AIが教えてくれるというわけです。しかも、あらかじめ「あなた」の情報を生成AIに伝えておけば、ただ「サポートして」というだけで、あなたにとって最適な回答が帰ってくるようなプロンプトを考えてくれるのです。
これを知っていれば、プロンプト集なんて要りません。いつでも、効果的なプロンプトを生成AIが考えてくれます。プロンプト集をもらっても、どこに保存したかを忘れ、探すのに何十分もかかってしまった……なんてことにならないようにしたいですね。