復帰後の2シーズンでは公式戦29試合に出場。ゴールこそなかったものの、再び背番号10を背負い戦う彼の姿は多くのサポーターの記憶に残ったことだろう。そして、2023年12月18日”仙台のバンディエラ”は現役引退を発表。数々の記録や記憶を残し、長きに渡る現役生活に終止符を打つ決断をした。


Jリーグの試合球 写真:Getty Images

梁が残した数々の記録

約20年間に渡る現役生活を終えた梁は、これまで数々の記録を残している。先にも紹介したJリーグの連続出場試合数213試合の他、仙台での出場試合数616、通算得点82はいずれも仙台のクラブ歴代1位の数字である。

その他にもJリーグ通算577試合、2012年Jリーグ優秀選手賞、さらに北朝鮮代表としてもAFCチャレンジカップ得点王(MVPも同時受賞)など多くの賞を受賞。そして今年10月24日、Jリーグは今年の功労選手賞を発表し、梁は同じく2023年での引退を発表した元日本代表MF遠藤保仁、元日本代表MF柏木陽介らとともに受賞者に名を連ねた。


梁勇基 写真:Getty Images

引退試合、12月14日にユアテックスタジアム仙台で開催

多くのサポーターに愛された仙台のバンディエラ、梁。その功績を称え、クラブは引退試合の開催を発表した。12月14日、ユアテックスタジアム仙台にて「梁勇基引退試合 RYANG YONG GI LAST DANCE」として開催される。

試合は「ベガルタ仙台レジェンズ」と「梁勇基フレンズ」の対戦となり、仙台で共にプレーした選手をはじめ多くの仲間が梁のラストマッチに花を添える。いつもサポーターが歌い飛び跳ねてきた「梁ダンス」で最後のプレーを見届けたい。

梁の引退により、仙台の背番号10は2024年よりMF鎌田大夢に引き継がれる事となった。J1昇格プレーオフでは、惜しくもあと1歩のところで敗れた仙台だが、梁が残してくれた多くの実績やプレーは今後もチームとしての糧になるだろう。