■ニーズに合わせた進化の正体は…

近年推進する新幹線の改革について、JR東海は「東海道新幹線では、働く場所を選ばない新しい働き方の広がりを踏まえ、2021年以来、お客さまのワークスタイルに応じた移動時間をお過ごし頂けるように、駅や車内のビジネス環境を充実させてきました」と説明している。

23年10月7日現在、「のぞみ」の7号車は「S Work車両」の形態を採用しており、こちらはモバイル端末等を気兼ねなく使用して仕事ができる空間を実現できるのだ。

一言に「新幹線に乗る」といっても、当然「旅行に向かう人」と「移動中も仕事に勤しむ人」では、車内でのテンションや佇まいに大きな差が出るもの。そうした利用者間のギャップをなくす手段として、こちらの「S Work車両」は非常に有効と言えるだろう。

…しかし、だめがねさんが今回乗車したのは「のぞみ」でなく「こだま」である。また、従来の「S Work車両」には、前出のようなパーテーションは設置されていなかった。

これらの謎について、JR東海担当者は「10月20日より『S WorkPシート』を導入するため順次、東海道・山陽新幹線(16両編成)7号車の、一部の3人掛け席の中央(B席)にパーテーション等の設置を始めています」と説明する。

予約した新幹線、指定席で思わぬ先客に目を疑うも… 「最高すぎる正体」に称賛の声
(画像=『Sirabee』より 引用)

そう、じつは20日より「S Work車両」をさらに進化させた「S WorkPシート」が導入予定となっていたのだ。こちらは話題のポスト投稿でも確認できるように、座席間にパーテーションを設置することでより広いパーソナルスペースを確保し、仕事に集中できるというもの。

そしてこれらの車両・シートは「のぞみ」だけでなく、「ひかり」「こだま」にも拡大されることがアナウンスされていた。しかし、前出のように「S WorkPシートが導入されるのは20日から」という前情報があったため、2日に乗車した「こだま」でパーテーションに遭遇しただめがねさんは驚いてしまったのだ。

予約した新幹線、指定席で思わぬ先客に目を疑うも… 「最高すぎる正体」に称賛の声
(画像=『Sirabee』より 引用)

本来であれば「追加料金」が必要となるシート、しかしだめがねさんがチケットを購入した時点では、追加料金は発生しなかったという。

現在のシート事情について、JR東海担当者は「パーテーションの設置に関係なく、19日乗車分までは普通車指定席(EXサービス利用)のお値段でご利用頂けます。20日以降のご利用分は、他のお値段に1,200円を追加した額でご利用頂けます」「パーテーションを設置中、もしくは設置予定のB席については、全て購入できない設定としています」とも説明していた。

これなら誤って追加料金を払ってしまう心配や、予約したB席に向かったら謎のパーテーションがあって座れなかった…などのトラブルもなく、安心である。

なお、先駆けてS WorkPシートを利用できただめがねさんに感想を尋ねたところ、「終始興奮状態だったため、シートそのものに関する感想はあまり覚えていないというのが正直なところです(笑)」「ただ皆さんも言っておられるように、隣の人と距離を置けるというのは移動時のプライベート空間を確保できて良いんじゃないかなとは思います。そのために1,200円も払えるか、というと個人的にはちょっと疑問ですが…」と、忌憚のないコメントが。

7日時点で、S Work車両の乗車券は「完売」となるケースが珍しくないほど、大きな人気を誇っている。気になる人はぜひ、20日以降のS WorkPシートも併せて体験してみてほしい。