尹大統領は突然の戒厳令発令で国内外に混乱を招きましたが、その背景には与野党対立だけではありませんでした。金夫人は資産家として知られる一方、「ディオールのバッグ」受領疑惑や株価操作、補欠選挙での不正関与疑惑など、多くの問題が取り沙汰されていました。

尹大統領は「反文在寅政権」の象徴として担がれただけで、その能力に欠けていたと言われています。そのうえ、金夫人を巡る疑惑がイメージ悪化を招き、尹大統領はこれに関する「特別検事制度」実施の法案を3度拒否してきました。それでも12月10日に国会で再議決されれば、拒否権は使えなくなる見通しでした。

2024年11月7日、尹大統領は記者会見を開き、「全て私の不注意であり国民に申し訳ない」と謝罪しましたが、不正疑惑については「不適切なことはしていない」と否定しました。140分に及ぶ会見では、夫婦間の出来事についても語られました。