それでは校内をご紹介しましょう。

この吊り下げ板がもう泣けるほどエモい。

玄関の正面に校長室。 調度品はそのまま置かれており、古いもののそのまま執務ができそうです。

校長室で管理されていた教室のカギたち。

廊下は走るなよーと先生の声が聞こえてきそう。

今の学校でこんならせん状の階段なかなかありません。

先述しましたが、この建物は町の予算の3年分が投じられています。真庭産の上質な杉やヒノキ、分厚い松材などが使われているためか100年経った今でもそこまでの古さを感じません。いや、時を経たことでかえって美しささえ感じます。

こちらは2階の教室。1階の教室は昔の教科書など資料館となっていますが、2階は机をリニューアルした部分はあるものの、昔の教室の姿を残しています。

こんな席にいたら外ばっかり見ていそう。

ここからは秋色に染まる校庭の木々や美作の山がみえました。

ホントはダメだけど落書きも愛おしい。 誰を思って掘ったんでしょう。

古くなったランドセル。 もとはどんな子が使っていたのか想像してしまいます。

講堂に来ました。今の学校だと体育館など別棟になっていることが多いですが、遷喬尋常小学校では建物の2階中央部分にありました。

講堂の見どころは何といってもこの二重折上げ格天井。高級感を感じさせる設えです。曲線部分もある天井は施工が難しく費用もかかったと思います。そんな施工を小学校で行った、当時の町の心意気に感服します。

気付けば電車の時間ぎりぎりまで1時間以上滞在して写真を撮りまくっていました。何もないと聞いてやってきた久世にはこんな素晴らしい財産がありました。おじさんにはこんないい場所がありますよ、もっと誇りにしてくださいと言いたいです。

行楽日和の日曜日でしたが滞在中に出会った来場者は1組だけ。交通の不便な場所ではありますが、もっと有名になってもいい場所だと思います。岡山県北にお出かけの際は是非一度立寄って、しばし懐かしさに浸ってみてもらいたいです。