英国で最も有名なUFO目撃事件、レンデルシャムの森事件。1980年12月、サフォーク州のベントウォーターズ空軍基地とウッドブリッジ空軍基地に駐留していた米空軍隊員が、森の中で不可解な光と飛行物体を目撃したと報告したこの事件は、数十年にわたり人々を困惑させてきた。果たして、その真相は宇宙人によるものだったのだろうか?
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UFO専門家による新説「電磁プラズマによる幻覚?」
英国UFO研究協会の元調査部長で著者のフィリップ・マントル氏は、1980年のあの運命的な夜に何かが起こったことは間違いないが、必ずしも宇宙人が関与していたとは考えていない。事件の背後にあるのは、電磁プラズマによって引き起こされた精神錯乱である可能性を示唆しているのだ。
マントル氏は、「関係者の当初の発言を見ると、唯一の具体的な情報は、森の中で奇妙な光を見たということだけだ。そこから始まる」と語った。
「ジム・ペニストン氏は数年前に催眠術を受けた。そして催眠状態の中で、彼は飛行物体は未来からのタイムマシンだと言った」という。ペニストン氏は飛行物体を目撃しただけでなく、実際に触れたと主張する米空軍兵で、歴史上最も信頼できるUFO目撃者の一人とされている。しかし、彼の証言でさえ、森の中で奇妙な光を見たというものから、タイムトラベラーに遭遇したと主張するものへと、長年にわたって変化している。
マントル氏は、「我々が見ているのは、現代の民間伝承の活動だ。100年後には、人々はこの事件を振り返り、ネス湖の怪物や妖精との遭遇と同じように、神話や伝説として分類されるだろう」と述べている。当時の体験は本人たちにとっては現実だったとしても、後世の人々にとっては神話や伝説として解釈される可能性があるというのだ。