理由2. 結果よりプライドを優先
2つ目の理由は、挑戦をする上で結果を出すよりプライドを優先するためである。
たとえば相手から仕事の手順を教わる場合、教え方が悪いために指示が理解できないということが起きる。そうした時は「すいません、今のこの話が難しかったのですが、こういう理解でよろしいでしょうか?」と手順の正確性を確認するべきである。理解が違えばその場で軌道修正をすることで、教える側も「ごめんごめん、今の話は分かりにくかったよね」と教え方の矯正がなされる、これが理想だろう。
一方で世の中には結果よりもプライドが第一優先になってしまう人がいる。「わかりません」「教えてください」が言えない人だ。そうした人は誰かからアドバイスを受けるという立場に上下関係があると解釈し、屈辱と感じてしまいがちだ。そのため、理解できない箇所をわからないと言えず、理解のブランク箇所は自己判断で進めるから失敗してしまう。だが誤りの指摘を受けても素直に聞けず、「あなたの注意喚起が足りなかったからだ」と怒り出してしまう。
挑戦をする上では結果は全てに優先する。プライドはしっかり仕事ができるようになるまでは引っ込めておくべきだろう。
理由3. 自己を過大評価あらゆる挑戦をする上で、初心者は超がつく高望み状態である。だが、本人には知識や経験がないために、自分の現在地や高望み状態と気づくことはできない。ダニングクルーガー曲線によると、「バカの山」と呼ばれる段階におり「この仕事は1ヶ月で終わらせよう」などと考えてしまう。1ヶ月という見積もりには何の根拠もないというのに勝手に自分で期間を決めてしまうのだ。
アドバイスをしてくれる相手の話は、表面的に聞いて自己解釈と高すぎる期待値のまま始めるから当然のように失敗する。自信満々に無根拠で走り出し、そしてたった一度の失敗で自信を失い「絶望の谷」と呼ばれるステージに落ちて挫折してやめる。
基本的に人は失敗して自信を失っているタイミングまでは、真摯に他人のアドバイスに耳を傾けることはしない。だから話を聞けず自己流で走っている場合は本人が失敗するのを待ってからアドバイスをする方が良いこともある。
しかしながら、過去に色んな挑戦をしてきた経験者は違う。このダニングクルーガー曲線が頭に入っているから、やる前から真摯にアドバイスを聞き、まずは先人の知恵を踏襲する合理的な道を選択できるのだ。
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人のアドバイスを聞く、というのはアドバイスをちゃんと聞けない人ほど軽く考えてしまいがちだ。「自分はもうわかってる」「聞けている」と思っているが、頭の中を覗き込むとわかったつもり、理解したつもりになっている状態である。であるが故にアドバイスを1聞いたら、それ以降はすべて聞き流して2以降のアドバイスはすべて捨てられている状態である。
一番いい改善策はとにかく相手のアドバイスを何度も反芻することだ。自分は未知の領域を学ぶ時は、記事や動画はメモを取りながら頭に入るまで何回も何回も反復する。他人にカンペ無しで説明できるくらい繰り返してインプットする。そうしないとアドバイス通り実践することなど不可能だと理解しているからだ。アドバイス通り実践するのは、一見簡単なようで実は優秀な人にしかできない芸当なのである。
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