産経新聞記事は続ける。
実際、国が「誇るべき財産」と評価する日本のコンテンツは 海外で人気がある。知的財産(IP)としての稼ぎを示す「コンテンツ IPの世界累積収入ランキングでは、トップ25のうち10コンテンツを日本発が占める。首位は人気ゲームのポケットモンスター(ポケモン)だ。 インバウンド(訪日客)需要の喚起にも貢献している。
こうした日本のコンテンツの海外での人気は筆者も身をもって体験した。
以下、2019年6月のSNSへの投稿から。
甥が駐在しているジャカルタに出かけ、京都の姉妹都市でもある古都ジョグジャカルタまで足を伸ばした。世界遺産ボロブドールでは面白い体験をした。夏休みに入った小中高生が大勢来ていて、日本人なら一緒に写真を撮りたいと私の日本語ガイドに頼んできた。すべてOKして代わりに私のスマホでも撮影した。写真はその一例で同じシャツ姿が多いのは学校の制服のため。聞けばドラえもんが毎週日曜日に1時間放映されているそうで、ある女学生はドラえもんのマスコット付のスマホを持っていた。
母親から娘と一緒に撮ってくれと頼まれるケースもあったが、同じ世代のガイドによれば母親も「おしん」を見て育った世代。かってアメリカはハリウッド映画を輸出することで米国製品の輸出につなげるTrade follows film とよばれる政策を実施した。近くは韓国が韓流ドラマを輸出することで韓国製品の売り上げに貢献した。日本もクールジャパン戦略を掲げているが、これだけ浸透している日本のソフトパワーをもっと活用できないかと思った。
韓国コンテンツ産業の輸出額は2016年から2020年の5年間に倍増。これに大きく貢献したK-POPの輸出額は2010年から2019年の10年間に9倍に増えた(詳細は「国破れて著作権法あり~誰がWinnyと日本の未来を葬ったのか」第7章7-8 「21世紀のビートルズを生んだK-POPの成功例に学ぶ」参照)。