1970年代から牧場主たちを悩ませてきた、アメリカで「最も長く続く未解決事件」とも言われる牛の不可解な死。カンザス州、アイオワ州、オレゴン州など複数の州で、外科手術のような精密さで切り裂かれ、生殖器が取り除かれた牛の死体が見つかっている。
これは「キャトルミューティレーション」と呼ばれ、多くの場合、現場には血痕が一滴も見られないという奇妙な点も共通している。一体誰が、何のためにこのようなことを行っているのだろうか?
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宇宙人によるもの? 元牧場主による新説
当初、宇宙人によるキャトルミューティレーションの恐怖が広がったが、オレゴン州の元牧場主は、牛は「高度な技術を持つ人間のネットワーク」によって殺された可能性を示唆している。
2017年に舌のない5頭の雄牛の死体を発見したコルビー・マーシャル氏は、カルト集団、あるいは儀式のために動物の体の一部を使用する集団が犯人だと考えている。彼は、「彼らは動物を昏睡状態にさせる何らかの毒素を使用している」と説明し、動物には抵抗した形跡がないため、吹き矢のようなもので毒を注入した可能性が高いという。
マーシャル氏は、血痕がないのは犯人が牛の舌から血を抜いているためだと説明し、舌を持ち去るのは「それが法医学的証拠の1つだからだ」と続けた。彼は、「宇宙人が存在し、地球を訪れたことがある可能性はあると思う。しかし、彼らがオレゴン州東部の放牧牛を狙うために高度な技術を使っているとは思わない。彼らの技術にはもっと良い使い道があるはずだ」と語っている。宇宙人説は否定できないものの、より現実的な犯行の可能性を指摘している点は興味深い。