「あちらを立てればこちらが立たず」の類義語②

「あちらを立てればこちらが立たず」とはどんな意味?その類義語は?
(画像=『FUNDO』より引用)

ここからは「あちらを立てればこちらが立たず」の2つ目の類義語を紹介します。

出船によい風は入り船に悪い

「出船によい風は入り船に悪い」は一方にとって良いことは一方にとって悪いことであるという意味の言葉です。

両方にとって都合がいいことはそうそうないことを指します。

この言葉は出港する船にとっての追い風は入港する船にとっての向かい風となるところから来ています。

実際に追い風は出向する船にとっては良いものですが、入港する船にとっては悪いものです。

転じて、どちらにとっても最善なものはないということを意味します。

その点が「あちらを立てればこちらが立たず」に通じます。

痛し痒し

「痛し痒し」は2つの方法のどちらを選んでも具合が悪く、どうすべきか迷ってしまうことを意味する言葉です。

具合が良い場合もあれば具合が悪い場合もあることの意味で使用します。

この言葉はかけば痛いもののかかないと痒いという状況から来ています。

そのもどかしい状況を指して使用するのが「痛し痒し」です。

その点が「あちらを立てればこちらが立たず」と重なります。