「一事が万事」の用い方
「一事が万事」は1つのことですべてが推測される様子に使用します。
通常は1つの悪い例を挙げて、そこから他の悪い例へ広げる形で使用します。
・例文1:彼がやる仕事は一事が万事で間が抜けている。だから他の仕事もうまくいかないのかもしれない。
・例文2:一事が万事、お風呂の掃除すらできない人は家全体の掃除すらままならなくて当然である。
・例文3:彼女はいつも遅刻する。一事が万事で約束の時間を守ったことすら一度もない。
このように1つのことからすべてが推測される様子で使用します。
例文のように単に推測されるという意味だけでなく、結果として1つの物事から全体が推測できてしまうような場合でも使用します。
「全般にわたる」という意味で使用されることもありますが、この用例は誤りであるとされているので注意しましょう。
「一事が万事」はネガティブな表現?
「一事が万事」はネガティブな表現として使用されることがほとんどです。
前述したように1つの物事からすべての物事が推測されるような様子を指します。
現に1つのダメな例を挙げて、他のダメな例も推測できるような場面で使用する表現となります。
つまり、ネガティブな意味で使用するのが大半と言えるでしょう。
ポジティブな表現としても使用できる
「一事が万事」はポジティブな表現としても使用されることがあります。
例えば「あの人は小さな仕事でも全力でやる人だから大きな仕事を任せても一生懸命やってくれるだろう」というように使用することもできます。
要は1つの事柄から全体の事柄が推測できる場面であれば、ネガティブにもポジティブにも使用できる言葉ということです。