パラジウムを水素で満たした後に酸素ガスを加えると、パラジウム内に入り込んだ水素が酸素と上手く反応し、パラジウムが収縮して最初の状態に戻ります。
こうして最初に水素を加え、次に酸素を加えると反応速度が最も速くなることを発見しました。
今回の研究は、ナノスケールでの水生成のメカニズムに焦点を当てていました。
しかし、より大きなパラジウムシートであれば、はるかに大量の水を生成することも可能です。
研究チームは、将来的には、宇宙に旅する前に水素を充填したパラジウムを準備し、必要なときに酸素を追加することで水を生成できる可能性があると考えています。
また、パラジウム自体が高価ですが触媒として働いているために何度でも再利用することができます。
私達が宇宙で生活をするとき、喉が乾いたらパラジウムに酸素を…という未来も、もしかすればあるのかもしれません。
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元論文
Unraveling the adsorption-limited hydrogen oxidation reaction at palladium surface via in situ electron microscopy
https://doi.org/10.1073/pnas.2408277121
ライター
けい: 物理・化学を勉強しながら電子音楽を聴くのが好きな大学院生です 科学的な話題の本質的な側面に可能な限り踏み込み、かつエンタメとして楽しめる文章を目指した記事を書いていきたいです 。
編集者
ナゾロジー 編集部