とにかくお金がないので外国人へのサポートも実は大したことがなく、支援がそこそこ恵まれているのは税収が高い地区とか町になります。
そのような地区や街は不動産価格が高いので、移民の多くを占める低賃金の外国人労働者は住むことができないのです。したがって言語的、文化的なハンディがある外国人労働者の子供は手厚い支援を受けることができません。
外国人が多いイギリスであっても、英語が不得手な外国人児童には手厚い支援があるわけではありません。
予算がないので障害がある児童への支援すら十分ではないのです。私の知り合いには子供にはかなり重めの知的障害があるのにも関わらず、市役所が正常だと言い張るので学校での十分な指導が受けられていない人がいます。外国人の児童への言語や生活指導も想像するまでもありません。
その上外国人児童向けの特別支援があっても、児童が自分で学ばなければ語学力も学力も上がりません。当然宿題もあります。普段の授業も宿題が結構あるので、とにかく家庭でのサポートがあることが前提になっています。
しかし子供にやる気がない場合はどうしようもありません。それに両親が外国人で現地の言葉があまりわからない場合、子どもの宿題すら見ることができません。出稼ぎの場合は仕事が多忙なのでそんな余裕もありません。
結果子供は放置されてしまい、言語発達は遅れ、学習全体も落ちこぼれるようになります。
国語も数学も理科の歴史も全て現地語で学ばなければなりません。その他に普段の勉強の宿題や試験もあるわけですから、外国人生徒は相当な学力と気力がなければこなしていくことは無理なのです。
厳しい条件の中で努力を継続できるのは、児童自身と保護者に相当なやる気と上昇志向があり、さらに学業に向いた外国人児童だけになります。
したがって学校や自治体がいくら支援をしても、家庭で学習に取り組む余裕がなかったり、保護者の支援がない場合は難しいのです。