① そんなに使わないし、お金があっても仕方がない。 ② そんなにもらうといろいろ言う人が出てくる。 ③ そんなにもらうととんでもない輩がしつこく付きまとう。 ④ これが最も重要ですが、「俺は野球をしたいんだ!」という気持ちを維持すること。

①については多くの一般庶民は「なんと贅沢な」と思うでしょう。しかし、誰でもそうですが、3億円を家などの不動産以外に使えと言われたら苦労します。3億円が想像しにくい金額ということもありますが、間違いなく言えるのは、使うにはものすごくエネルギーが必要なのです。つまり、お金があるとお金を使うためにいろいろ時間を割かねばならない、その為に自分が本来すべき時間、大谷なら野球のことに割く時間が減るのです。

例えば3000万円で高級スポーツカーを買ったとしましょう。その車に乗るにはファッションもそうだし、行く場所、乗せる相手、様々に気を遣わねばなりません。まさか、その車でファミレスには入りにくいですよね。そうするとランチするにも我々なら20分で終わるものが2時間かかってしまうのです。それはオオタニサンの本望じゃないのです。

私がある人から伺ったところ、大谷さんは一平さんのお父様が経営する居酒屋の弁当をテイクアウトで頂いていると聞いています。どの程度の頻度かは知りませんが、彼は自分の時間を非常に大切にする人にお見受けします。だから普通の人が「俺はスーパースター」というステージには上がらず、ストイックに野球だけを見つめるのです。その点ではイチローさんにそっくりとも言えます。

それと年3億円を貰っても本当の税金と有名税という支出を多額にせざるを得ないので自由になるのは案外、月に1000万円ぐらいではないでしょうか?とすれば、この金額だけ見ると全然金持ちじゃないのです。

大谷翔平というのは野球マンガに出てくるような本当に純粋で生粋の野球が大好きな少年のようなキラキラした清純さがあるのです。$に目がくらまない強い精神力を持ち、チームメートと野球ゲームを楽しむのが彼の人生の全てなのでしょう。

素晴らしいと思います。世俗的な「金、カネ、かね」の世界に染まらない大谷翔平に拍手です。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年12月13日の記事より転載させていただきました。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

【関連記事】
「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
大人の発達障害検査をしに行った時の話
反原発国はオーストリアに続け?
SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
強迫的に縁起をかついではいませんか?