英語での『ヤンキー』
『Yankee』というスペルの『ヤンキー』という英単語があります。
これは基本アメリカ合衆国北東部の白人に対する蔑称、もしくは広義的にアメリカ人という意味で使われています。南北戦争のときには南軍が北軍を指す蔑称ともしていました。
この『Yankee』の語源は諸説あるのですが、その中の一つとして現在のニューヨークに住むオランダ系移民のことを隣のコネチカット州のイギリス系移民が呼んだあだ名が『Jan Kees』だとするものがあります。
『Jan Kees』はオランダの男性の一般的なキリスト教の「ヨハネ」からきている名前『Jan』、『Kees』は「チーズ」から来ているそうですが、男性の名前とチーズが重なっているのはなぜなのかよくわかっていないそうです。
そんな『Yankee』という単語ですが、現在では野球チーム名にもあるように地元の誇りやプライドとして認識されているため、一般的に考えられている蔑称のようには認識されていないようです。
アメリカ独立戦争の時にはイギリス側から『Yankee Doodle』、「間抜けなヤンキー」という曲が作られたのですが、なぜかアメリカ側はその曲を気に入り今ではコネチカット州の州歌としても制定されており、愛国歌としても歌われているそうです。侮蔑されて作られた曲を気に入り、州歌にまでするというのが『Yankee』という単語に愛着があり、誇りを持っているからというのが伝わってくるエピソードなのではないでしょうか。