また、国連大使に指名されたステファニック下院議員※9)も下院議員を辞任することになるため一時的に218議席まで議席が減ることになるだろう。

下院議員の空席は、基本的に補欠選挙となるため空席を埋めるために時間がかかる。

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11月13日、下院共和党の指導部を決める党内選挙が行われた。全会一致で、ジョンソン下院議長とスカリス院内幹事が再選した※10)。トム・エマー院内幹事も再選。また年初に下院議長選で混乱がある可能性もあったが、その懸念はほぼなくなっただろう。

トップ3は118会期と変わらないが、No.4とNo.5に入れ替えがあった。新たに下院共和党会議議長にリサ・マクレイン下院議員、下院共和党政策委員会議長にケビン・ハーン下院議員が就任した。ケビン・ハーン下院議員は、共和党内最大のコーカスRSC(Republican Study Committee)の議長。

下院共和党には、より強硬姿勢をだしてくるフリーダムコーカスが数十名いる。

MAGAと同じ政策を掲げている一面もありトランプ次期大統領支持者も多いが、決して同じ方向を向いているわけではない。財政赤字に対してはより厳しく、積極的な緊縮財政を掲げている。政府閉鎖を回避するためのつなぎ予算の採決では、フリーダムコーカスはだいたい反対票を投じている。なんなら、共和党下院議員からは毎回90名前後の議員が反対に票を投じている。

議席差が現在とほぼ変わらないので、ジョンソン下院議長は引き続き難しい舵取りを行う必要があるだろう。

ただ、下院議長の解任投票を要求するために、下院議員9名を集めるルールに変更されたのは朗報だろう。今までは1名だったので、誰でも下院議長の解任投票を要求できたが、少しだけハードルが上がった。来期はマッカーシー下院議長の解任劇のような事態は避けられるだろう。

※1) ※2)Murkowski says she isn’t voting for Trump or Harris ※3)Gaetz withdrawal from AG nomination is among quickest in history ※4)Thune elected Senate majority leader ※5)No. 2 Senate Republican John Thune endorses Trump ※6)Trump picks Florida Rep. Waltz as national security adviser ※7)PRESS RELEASE: Florida Department of State Announces Special Election Dates for Florida Congressional District 6 ※8)Mike Waltz to resign from House day of inauguration to join Trump administration ※9)5 things to know about Elise Stefanik ※10)House Republicans lock in leadership positions for next Congress