群馬へ期限付き移籍していた期間も含めると在籍7年目を迎えたFW大島康樹。昨年チームトップの7ゴールを挙げたスコアラーは、今季も前線で存在感を放った。ゴール前でフリーになる動きの質が極めて高く、優れた得点感覚を見せつけて5ゴールをマーク。守備でも前線からのプレスで相手の出足を封じるなど献身的なプレーを随所に見せた。

今季の栃木は、大島と同様チームの主軸であり昨年5アシストを挙げたDF福森健太を怪我で欠くシーズンとなった。その分、FW川名連介ら若手が攻撃面で活躍を見せたが、最終的にリーグでも2番目に少ない得点数の示す通り火力不足が否めない結果となっている。来季に向け現時点で去就が不明とはいえ、さらなる若手の台頭や福森の完全復活により得点力の改善は十分見込める。ただし、その際ゴール前で味方のチャンスメイクに応える選手が必要不可欠なことから、大島を手放せない選手2位とした。


宮崎鴻(前橋育英高校所属時)写真:Getty Images

1位:宮崎鴻

前線での高さと強さに定評があるストライカーが多い栃木の中でも、来季に向けてFW宮崎鴻に懸かる期待は大きい。昨年と同様、今季もシーズン序盤は途中出場がメインだったが、第18節以降はスタメンに定着。ゴール数も増え、最終的にチーム2位となる6ゴールを挙げた。

クロスに対して相手の上から叩きこむヘッドや狭い隙間を抜くシュートと高い得点力が売り。加えて、屈強なフィジカルを活かして前線で溜めを作り、そこから丁寧なパスでチャンスを作り出すなど攻撃の起点としての役割も果たす。得点力に課題の見えた栃木にとって、ここからさらに頼もしい選手になっていくことは間違いない。ゴールとチャンスメイクにおける高い貢献度から、手放せない選手1位とした。