世界各地には巨人や小人の物語が存在する。一般的には神話とされているが、巨人や小人の物語には、単なる神話以上の真実が含まれていると信じる理由も多い。

 ハワイの伝統には、ハワイ諸島の奥深い森に住んでいたとされる謎めいた小柄な人々、「メネフネ」の物語が数多く存在する。地元の人々は、彼らが残した建造物を、ポリネシア人が到着する以前に島に最初に住んでいたメネフネが実在した証拠だと考えている。

メネフネの建造物と伝説

 カウアイ島のメネフネ養魚池(メネフネ・フィッシュポンド)は、長さ約270メートル、高さ約1.5メートルの石壁で囲まれた驚くべき建造物である。伝説によると、メネフネは数キロ離れた採石場から溶岩石を運び、一晩でこの壁を完成させたという。ワイメアのメネフネ水路も、彼らが古代に建設した可能性のある建造物の一つである。

 メネフネの姿かたちについては諸説あり、エルフのようだった、普通の体格の先住民だった、身長約60センチのずんぐりとした熟練した人々だったなど、様々な説がある。彼らは夜間に活動し、養魚池、道路、寺院などを建設したと伝えられている。1820年の国勢調査では、65人がメネフネとして数えられたという記録も残っている。

ハワイの伝説の小人族「メネフネ」は今も生き続けているのか
(画像=メネフネ養魚池 Collin Grady 、『TOCANA』より 引用)