ポケットペアが得る利益
訴訟が進む一方で、ポケットペアはパルワールド関連ビジネスを積極的に展開している。前述のとおり、9月には日本を除く全世界68の国と地域でPS5版を発売。7月にはソニーグループのソニー・ミュージックエンタテインメントとアニプレックスの3社で『パルワールド』のIPやライセンスビジネスを世界で拡大させるジョイントベンチャーを設立すると発表している。
パルワールドによってポケットペアが得た売上は多額に上るとみられる。ゲーム業界関係者の見解に基づき、発売後1カ月間に限って試算してみると、まずSteamではゲームタイトル開発元がSteam運営元のValveに対して支払う販売手数料は30%といわれており、単純計算でポケットペアが得る売上は
3400円(価格)×1500万本×70%=約357億円
となる。また、サブスクリプション型にも対応しているXbox(Game Pass)でのパルワールドのプレイヤーは約1000万ユーザー。ポケットペアとXbox運営元であるマイクロソフトの契約内容は不明だが、マイクロソフトのアプリストア「Microsoft Store」では開発者が得る売上高のシェアは88%とみられ、概算を把握するため仮にXbox(Game Pass)で1ユーザーの利用につきポケットペアがマイクロソフトから
3500円(Xbox版)×88%
を得るとした場合、「×1000万人」で約308億円となる。よって、両プラットフォームから得る売上は計665億円にも上る。
(文=Business Journal編集部、協力=永沼よう子/弁理士法人iRify国際特許事務所代表弁理士)
提供元・Business Journal
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