ガルシア・ルナ氏が仕えたフェリペ・カルデロン元大統領についての言及は法廷での彼の証言の中では一切なかった。というのも、ベルトゥラン・レイバのメンバーであったサンドゥラ・アビラ・レイバ氏がジャーナリストのアナベル・ヘルナンデス氏との会見の中で、フェリペ・カルデロン元大統領もカルテルと強い絆を持っていたと発言しているのにだ。
ガルシア・ルナ氏はカルデロン元大統領の閣僚として6年間カルテルの取り締まりをやっていた。因みに、この6年間の死者は25万人にも及んだ。
カルデロン元大統領がカルテルとの関係がなかったということはあり得ない。しかし、ガルシア・ルナ氏を裁く法廷で、彼はカルデロン元大統領のことについては一切言及していないのだ。何故?これは筆者の憶測あるが、沈黙を守っていれば、彼の家族の生活保障はするという密約があるのではないかと推測している。