ウクライナのゼレンスキー大統領は30日、オーストリア国民議会でビデオを通じて約12分間演説し、オーストリア国民のウクライナ支援に感謝した。
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ゼレンスキー大統領は過去1年間で国連を含む世界の議会などでビデオを通じてウクライナ情勢をアピールしてきた。欧州連合(EU)加盟国27加盟国の中では既に24カ国の議会で演説してきた。同大統領が議会演説をまだ行っていない加盟国はハンガリー、ブルガリア、そしてオーストリアの3カ国だけだった。
ゼレンスキー大統領の演説が始まると、極右政党「自由党」の議員たちが、「ウクライナ大統領の議会演説はわが国の中立主義とは一致しない」として議会から一斉に退席した。ゼレンスキー大統領の議会演説中、国会議員が退席したのはオーストリアが初めてだ。
「自由党」のヘルベルト・キックル党首は前日、「わが国は中立主義を国是としている国だ。ウクライナ戦争で一方的にキーウ側を支援することは中立主義とは一致しない」と説明し、ゼレンスキー大統領の議会演説を妨害する意思を表明していた。
「自由党」の議会退席に対して、与党の「国民党」、「緑の党」、そして野党の「社会民主党」と「ネオス」の議会政党は、「自由党は中立主義を守るためと詭弁を弄しているが、実際はロシアのプーチン大統領を支持しているのだ」と説明し、「自由党」は過去、ロシアと密接な関係を有してきたと指摘した。